下水道工事でも、なかなか一般の方がお目にかかれないのが、推進工事です。
推進工事というのは、非常に簡単にいうと地下トンネル工事の一種。
トンネルには、いくつか種類がありますが、ここでは下水道によく使われる工事をお話しします。
この現場では、泥水式推進工法というのを採用しています。
でいすい、といっても泥酔式ではありません(^_^;)
先頭にトンネルマシンをとりつけて、そのマシンをケーブルでコントロールして、穴を掘り進んでいきます。
詳しい機構は省くとして、下の写真で左側の赤い先端のものがその先端マシンです。
下水道の管径にあわせた同じ大きさのものを使用します。
その先端は下のようになっていて、非常に硬いビットがぐるぐる回り土を削っていきます。
削った土は、主に泥水状態にして輸送管に取り込み、外の車で排出します。
その時、土だけ分離して泥水はまた先端へ輸送用泥水として送られる、そんな機構になっています。
右の管の中に小さい穴(管)が2本ありますが、1本が排泥用、1本が循環水のもどり用です。
上の写真のように、地下に掘った竪あな(立坑:たてこう、と呼びます)に台をセットして、マシンを降ろし、
おしりから押していく、ゆえに推進工法と呼ばれます。
小さい石は、砕きます。大きな石が想定されるときは、工法の選択が変わりますので、この工法を採用しません。
ただ、まれに大きな石が含まれる場合(たとえば、今回の管より大きな石があった場合)砕くことができませんので、
その先端に立坑を掘りなおしたり、いろいろ緊急対応することになりますので、少し宝くじ的要素もありますね。
このマシンと土質も非常に優秀で、順調に掘っています。
今日も雨の中、もくもくと仕事を続けてくれています。
安全に、かつ、確実に仕事を遂行できるよう、しっかり見守りたいと思います。
がんばれ鉄もぐら!